見つめる女
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●大人の恋愛映画 |
■Impression: by Casel
片思いの男性を追い求める若い女性の姿を描いたラブロマンス。静かなトーンで淡々と過ぎ行く展開が、主人公ヴァレリアの言葉にならない心情をうまく映し出している。
ヴァレリアは自分を強くアピールするのが苦手なタイプの女性。彼はまだヴァレリアの存在を知らない。彼の影を追うヴァレリアは気づかれぬよう控えめに少しづつ彼との距離を縮めていく。その行動は、物静かな女性にしては大胆。外出した彼の視界の中に不自然にならないよう気を配りながら自分の姿を置いたり、ちょっと困った彼を親切な人を装って助けてあげたり。そんな乙女心が可愛くて意地らしい。そんなヴァレリアを見ていたら、好きな人の影を追った記憶が私の中にもよみがえってきて心がくすぐったくなった。
ヴァレリアは彼と知り合いになったあと、彼の生活や事情を観察しながらも常に控えめに見守る。最後、それでいいの?って、ヴァレリアに言いたくなったが・・・片思いの彼を追ってのこの数ヶ月間の生活はヴァレリアにとっては大きな冒険であり、彼女自身が抱える問題を心の中で消化する期間だったのかもしれない。孤独、希望、不安、嫉妬、信頼、迷い、憧れなど、それらの感情を整理するための行動だったのだ。愛されることは幸福ではない。愛することこそ幸福だ。片思いこそ永遠の愛なのだ。だからそこまででもう十分ということなのだろう。ヴァレリアという女性を通して、自己成長の冒険を少し覗かせてもらったという感じ。印象に残る作品でした。
この映画、ジャンルがエロティックに分類されていたりするのが残念。ジャンル定義に疑問。エロティックに分類されていてもエロくない良質の恋愛映画があることをみんなに知ってもらいたいです。
(2004年 / イタリア )
収録時間: 98分
監督: パオロ・フランキ
製作: ロベルト・ブッタファッロ
脚本: パオロ・フランキ ハイドラン・シュリーフ ディエゴ・リボン ハイドルン・シュリーフ
撮影: ジュゼッペ・ランチ
音楽: カルロ・クリヴェッリ
出演: バルボラ・ボブローヴァー アンドレア・レンツィ ブリジット・カティヨン キアラ・ピッキ マッテオ・ムッソーニ
■Introduction:
『息子の部屋』などを手掛けた名匠、ジュゼッベ・ランチが撮影監督を務めたラブロマンス。心惹かれたひとりの男の影を追い求める女性の姿を描く。トリノに住むヴァレリアは、向かいの家に住むマッシモに一方的な恋愛感情を抱いていた。
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